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住職法話5月「みんなでするとプラスになる」

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フランスの貧しい村のお話です。

その村にある教会に長い間おられた牧師が他の村へ移り住む事になりました。
長年お世話になった牧師に対して、村人たちは何かお礼をする事になり、相談しましたが、貧しい村なので、贈る物がない、お金がない。

そこで、村長は、村人全員に対してワインを一杯ずつ持ちより、樽に詰めてこれを感謝の品と考えました。
村の真ん中に樽を置き、村人全員が樽にワインをそそぎました。
ワインで満たされた樽を贈られた牧師は感激し、その村を離れたのです。
新しい赴任地に着いて、この牧師はワインを飲もうとして驚きました。
なんと、ワインが真水に変わってしまっていたのです!
驚いた牧師は、この不思議な出来事を前の村の村長に伝えます。
連絡を受けた村長は、原因を調べるために村人たちに話を聞いてみると。
この村人たち、「自分ひとりくらいならバレないだろう」と考えて、全員がただの水を樽にそそいでいたのです。
自分だけだと思ってやったことをみんながやるとプラスのものがゼロになってしまうのです。

協力しなくても、大丈夫という考えではなく、一丸となり物事にあたると大きな力になります。
誠実さ、素直さ、正直者が報われる世の中であって欲しいものです。

新型コロナウイルスで自粛が続いています。皆さんの力をひとつにして、この難局を乗り越えたいものです。

仏さまは、皆さんの行動を、見てござる、知ってござる、聞いてござる。
今月があなたにとって、よい月でありますように。合掌