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住職法話12月「世代」

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先日、娘(23才)と話していた時のこと、9時10分前集合と言えば何時何分のことかわかるかぁ?

「う~ん、9時かなぁ、いや、9時10分かなぁ、はっきりわかれへん」との答えでした。

「えっ、わかれへんかぁ、9時10分前と言えば、8時50分やで」と言うと、

「お父さんそれ日本語へんやでぇ、9時の10分前集合と言わないと伝わらないよ。『の』を入れて」と逆に怒られました。

こちらが伝わると思って話していても、しっかりと伝わっているのか世代により受け取り方が違います。笑い話のような本当の話ですが、上司が部下に、「このプロジェクトは骨が折れる仕事なので、心して取り組むように」と言うと、部下はどんな重労働をされるのかとひやひやしたとの事でした。

居間→リビング デザート→スイーツ 台所→キッチン など変わりゆく言葉がたくさんあります。

「さとり世代」というのをご存じでしょうか。1987年~2004年生まれを指すのですが、さとり世代には欲がない、恋愛に興味がない、旅行に行かないなど、休日は自宅で過ごすことが多く、無駄遣いをしない、気の合わない人とは付き合わない、さとりきったような価値観を持つ若者のことです。

宗教にはさとりの宗教と救いの宗教があります。大別すると、キリスト教は救いの宗教になり、仏教はさとりの宗教になります。しかし、仏教でも浄土宗は、救いの宗教になります。阿弥陀様の救い、本願を信じ念仏をお称えする他力念仏であります。決して自力の念仏ではありません。法然上人は人間の本質をしっかりと見てこられて、この身このまま救われるのは、阿弥陀様におすがりするしかない、自ら実践する修行では到底救われないとさとり、一心に「南無阿弥陀仏」とお称えすれば、誰でもが救われます。

世代が変わっても仏のみ教え、真理は不変であります。どうか皆様、阿弥陀様のお救いを信じて、お念仏をお称えしましょう。