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住職法話4月「より良い人柄」

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「友という 言葉も知らぬ 一歳が 泣いている子の頭をなでる」

京都・宝巖寺 小野上人から送られてきたハガキにこの句が添えてありました。

人間としての優しさ、いたわりがこの句にはあり、ほのぼのとした情景が浮かんできます。

何気ない日常の行動が幼い子どもの心を育んでいきます。

私たちは穏やかな優しい慈悲の心を持っているのですが、環境により人は変わっていきます。また立場によっても変化します。

「諸行無常」という仏教語がございますが、「諸行」とはこの世の全て「無常」とは常がない、続かない。すべてが変わっていくことであります。悪くもなり良くもなるのが心であります。

よりよい人間になりたい心は誰もが持っていることでしょう。でもいつの間にかその心が失われたときに、これではだめだと自分を顧みて反省する、それが「懺悔(サンゲ)」であります。

浄土宗のお勤めでは、「懺悔(サンゲ)」の偈文をお称えした後に十念、十遍お念仏をお称えするのであります。

法然上人のお歌に「雪のうちに 仏の御名を 称ふれば つもれるつみぞ やがてきえぬる」雪がとけるように、阿弥陀様の名号を称えれば、日頃積もっている罪でもたちどころに消えてしまうのです。
日々の暮らしのなかで、自分を見つめ直す時間はとても大切であり、自身のいたらなさに気づいたならば、懺悔をしてお念仏をお称えいたしましょう。よりよい人柄にさせていただけるように。合掌